i-Construction(アイ・コンストラクション)は、国土交通省が推進する、ICT(情報通信技術)を活用して建設業界の生産性向上と効率化を目指す取り組みの一環です。日本の建設業界では、人口減少やインフラの老朽化、自然災害の増加に対応しながら、限られた人材で高品質な建設作業を行うことが求められています。i-Constructionは、こうした課題に対処するために、現場のデジタル化や自動化を進め、建設現場での業務を省力化し、生産性を向上させることを目的としています。
主な要素
i-Constructionは、建設業務のすべてのプロセス(測量、設計、施工、検査、維持管理)にICTを導入することを目指しています。この取り組みによって、手作業で行われていた業務を効率化し、作業の精度を向上させるとともに、施工時間の短縮やコスト削減を図ります。具体的には以下の技術が活用されます。
・3次元測量:従来の平面図に比べ、より詳細なデータを取得し、現場での精度を向上させます。
・ICT施工:重機などの建設機械をGPSやセンサーで制御し、精密な作業を遠隔操作で行う技術です。これにより作業の効率を向上させ、人的ミスを減らすことができます。
・施工管理のデジタル化:現場の進捗状況をリアルタイムで把握し、効率的に管理します。これにより現場全体の見通しが良くなり、作業の連携がスムーズになります。
i-Construction 2.0の進化
2024年から導入された「i-Construction 2.0」は、この取り組みをさらに一歩進め、建設現場のさらなるオートメーション化を進めることを目指しています。具体的には、以下の3つの柱を基に、2040年度までに建設現場での生産性を1.5倍にすることが目標です:
1. 施工のオートメーション化:重機や機材を遠隔操作し、複数の機械を一人のオペレーターが操作できるようにする。これにより、少人数でも効率的に作業ができるようになります。
2. データ連携のオートメーション化:ペーパーレス化やデジタル化を進め、現場で取得したデータを迅速に共有し、管理を簡便化します。
3. 施工管理のオートメーション化:リモートやオフサイトからの管理を可能にし、現場に常駐しなくても作業が進行できる体制を整えます。
効果
i-Constructionの導入により、建設現場では以下のようなメリットが期待されています。
• 生産性向上:ICT技術を使った精密な作業や自動化により、従来の作業時間が短縮され、効率が大幅に改善されます。
• 省人化:オートメーション技術によって、少ない人数でも安全かつ効率的に建設作業が進められるようになります。特に、少子高齢化が進む中で、労働力不足の解決策として期待されています。
• 安全性の向上:遠隔操作や自動化技術を使うことで、危険な作業に従事する人が減り、建設現場の安全性が高まります。
今後の展望
i-Constructionは、建設業界の未来を支える重要な取り組みです。今後、さらにデジタル技術の導入が進むことで、建設現場の自動化、省力化が一層進展することが期待されます。2040年を目標に、省人化を進めながら、新しい働き方や生産体制を確立し、建設業界全体の生産性を向上させていくことが求められています 。